LCCはどのように利益を上げているのか?

JALやANAなどのフルサービスエアライン(FSA)よりも安く、飛行機で旅行が出来る機会を提供しているのが格安航空会社(LCC)です。フライトの料金が安い分、有料のオプションや人員削減、無駄を省いた運営など、FSAよりもサービスが劣ってしまうことが特徴です。 今回、デイリ...

JALやANAなどのフルサービスエアライン(FSA)よりも安く、飛行機で旅行が出来る機会を提供しているのが格安航空会社(LCC)です。フライトの料金が安い分、有料のオプションや人員削減、無駄を省いた運営など、FSAよりもサービスが劣ってしまうことが特徴です。

今回、デイリー・メールの記事によると、世界の有名格安航空会社が昨年、座席指定料や預け荷物料金、有料機内食などの付加料金によって稼いだ利益が、前年度より40億ポンド(約6900億円)も多い315億ポンド(約5兆円)だったということが分かりました。また、ある航空会社では、利益の40%近くが付加料金で稼いだものだということがリサーチ会社のIdeaWorks Companyの調査によって判明しました。

付加料金で利益を上げていることは分かっていましたが、全利益の半分近くも付加料金が支えているとは驚きです。

さらに、記事によるとLCCが増え始めた2007年に最も付加料金を稼いだ航空会社としてライアンエアーの名前が上がっていましたが、それでも当時では会社の利益の16%程しか占めていませんでした。
しかし、今回発表されたランキングでは、広告で「超安い料金設定」を謳っているアメリカ、カリブ、ラテンアメリカ地域で運行しているSpirit航空が利益の38%を付加料金が占めているということで、第1位に。第2位には35%を占めている、中・東欧で最大のLCC、Wizz Airがランクイン。ライアンエアーは25%で第5位という結果でした。

1 スピリット航空 Spirit:38%
2 ウィズエアー Wizz Air:35%
3 アレジアント・エア Allegiant:33%
4 ジェット・ツー Jet2.com:28%
5 ライアンエアー Ryanair:25%
6 タイガーエアー Tigerair:24%
7 ジェットスター Jetstar:21%
8 エアアジアX AirAsia X:20%
9 イージージェット easyJet:19%
10 エアアジアグループ AirAsia Group:18%

ライアンエアーのCEOであるMichael O'Learly氏は、「他の航空会社はどのように料金を上げるか、そのことについてしか考えていないが、ライアンエアーは、どのように料金を下げるか、そのことを日々考えている」と述べています。将来的に隠れた課金に怒ってしまう乗客達が現れた場合の、ライアンエアーの魅力攻勢が今回のランキングの背景にあるのではないでしょうか。

しかし、乗客が座席指定もせず、荷物も預けず、飲食物を購入しなくなってしまえば、多くのLCCの経営が難しくなってしまうことが今回の調査結果で明らかになりました。やはり、ライアンエアー以外の各LCCは、日々どのように付加料金を徴収するのか、その解決策を今後も探し続けるはずです。

referred to How budget airlines REALLY make their money: Jet2 and Wizz Air rely on optional extras MORE than Ryanair, with only 65% of their income coming from ticket price

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